数年ぶりに全巻読み返したので感想というか今回は登場人物に対する思いを書いただけ。
それなのに大分熱量高めです。
■ NANA
この漫画を初めて読んだのは中学生の時です。次に20代半ば頃に再ブームが来て、そして30過ぎてからもう一度読み返しましたが読む年齢によって抱く感想が大きく変わります。
中学生の頃読んだ時の第一感想としてはまずは「幸子嫌い!!!」「章司最っ低!!!」でした(笑)ありがち。
大人になって読むとハチのバカさと自己中さに気付き、浮気は勿論最低なんだけど章司は我儘なハチの為に結構頑張ってたことに気付きます。ハチがその後付き合う男に比べて優しいし気も合うんですよね。
幸子もあざといだけのキャラと思いきや、ナナに対して殴ってみなさいよ!と啖呵切ってみたり肝が据わってるし、優しいし可愛いし堅実だし、普通に素敵な女の子。「わざとだよ?」のシーンの印象が強すぎますよね。
後半でハチと章司が再会する和解シーンがありますが、あれは心揺さぶられる名シーンだと思います。ノブと付き合い、子供が出来てタクミと結婚する事になり、それでもハチが1番幸せだったのは章司と付き合ってた頃だったと(心の中で)独白する衝撃シーンです。
この漫画は中盤以降の展開がどんどん鬱になっていくので、1~2巻あたりで淳ちゃん京介カップルと楽しくキャンパスライフを送ってる頃が輝いて見えます。もう戻れないあの頃。読者もやっぱり章司が1番良かったんじゃないかとすら思ってしまう。
NANAを今読み返してみると割と序盤で章司と別れ、タクミの子を妊娠し、ブラストはデビューしていました。ハチがタクミの子を妊娠してからの展開が暗い暗い。
タクミは嫌われがちですが、女癖が悪い所以外は結構好きです。しごできだしどちらの子かわからないハチの子を認知する漢気があるし、メンタル安定してるし。
冷たいキャラに見えたけど誰よりも世の中を俯瞰しているし、冷静で正直だと思う。この漫画に出てくる男も女もみんなメンヘラなのに一人だけメンヘラじゃないんだよな。
後半のハチとのやりとりは息が合っていてお似合い夫婦だと思う。アラサーになって見返して一番好きになったキャラかもしれないです。
ハチの子供はタクミの子供説とノブの子供説ががありますが、多分タクミの子供だと思う派です。顔が似てるよ。
魅力的なキャラがとても多い漫画です。今回は21巻まで読了した上での各キャラへの感想を書き連ねてみました。
●ハチ
バカで惚れっぽいとは思うけど、明るくて素直で優しい。仕事は出来ないけど料理も家事も出来る。そりゃあみんなに愛される。男にもモテる。
最序盤はだいぶ暴走気味で恋愛でも自己中っぷりを発揮していますが、だんだん成長していくのがわかります。
自称才能の無い一般人ですが、ブラストとトラネス、どちらのバンドもハチの存在がキーとなっています。
あんだけ惚れっぽければタクミと結婚してなくても結婚早かったと思う。そして誰と結婚してもそれなりに幸せを見出しそう。
最後の方の例のシーンで、ハチナナは上京してから1年しか経ってないことが明かされます。
彼氏追っかけて学校辞めて二十歳で上京して1年以内に妊娠結婚か・・・勢いあっていいな。逞しいよ。
●ナナ
中学生の頃読んだ時は美人でカッコよくてイケメンな彼氏のいる女の子の憧れのような存在でした。しかし大人になって読んでみると結構メンヘラですね。いやかなりのメンヘラですね。
精神の安定の為にヤスに甘えるのタチ悪い。ハチへの独占欲は、学生時代の女同士の友情をみているようだ。ナナは女友達がいなかったから大人になってもこういうところ下手なんだろう。
精神が安定してる時は本当に心優しい子だと思います。新幹線でハチの話をずっと聞いてあげたり、ルームシェアを受け入れてくれたり。修司の浮気現場に遭遇した夜、本気でブチ切れたり慰めてくれたり。情に厚い。
同居人にあんな風にされて(タクミの子を妊娠→俺たち結婚するから事件)、縁切りしないのも優しい。それこそブチ切れてもいい案件。
●ヤス
何回タクシーで駆け付けるんだ。意味わからないくらい優しい。
男にも女にも全員に優しい菩薩と見せかけて実はこいつが1番結構諸悪の根源な気がしてきた。メンヘラ製造機。
前半はナナの面倒ばかり見てるけど、後半はしっかり美雨の事を見ていてヤスも前に進んでくれたんだなと読者が安心する。
レイラとの過去話がもう少し読みたかったですね。
●ノブ
明るく優しいお坊ちゃま。両親に愛されて育ったのがわかる。それにハチに似ている。ナナを救ってくれたいいやつ。
誰もがノブと付き合って幸せになってくれと思ったのに、どうしてこうなってしまったのか。
あの時のノブの判断一つでこんなに歯車が狂ってしまった。
後半はしっかり朝海とラブラブになってハチに未練タラタラみたいな展開にならなくて良かったです。お似合いだから幸せになって欲しい。
●レン
ナナが霞むほどのメンヘラ。男のメンヘラ。メンヘラカップル。
色々な重圧に耐えきれなくなり、クスリがやめられなくなる。結果事故って死んでしまう。
ナナとは喧嘩してたし、結果的にレイラを迎えに行く途中で事故ったし。
レンが死んだタイミングでNANAの連載が休止してしまった為、ファンの間で様々な憶測を呼ぶことに。
NANAの後半の巻は数年後の未来シーンっぽいのが時折混ぜられる。多分ナナはレンが死んでから失踪したのかな。
やっぱり今読んでも色々な事が中途半端だし伏線が残ってるの気になる。
レンは全員のキーパーソンでした。
●シン
顔が可愛いけど、親の愛を一切受け取らず育ったのでどこかイカれている。中学生なのに金を受け取って女を抱く。
ブラストはデビューしてからいい感じだったのに全国ツアーの初日という最悪なタイミングにシンが大麻で逮捕される。結果ナナとレンの喧嘩の原因作ることに。
時代とはいえ未成年なのにタバコも酒も許してたのが悪い。だから大麻にも手を出す。つまり周りの大人が悪い。
レイラに出会って初めて本当の愛を受け取ったのに、自分が未成年な為トラネスの未来の為にも別れの道を選びます。
可哀想・・・でもそれは正直言うと中学生に手を出すレイラが悪い。数年後復縁して欲しいカップルです。
●タクミ
大人になって見返したら好感度が爆上がった男。
仕事熱心で、頭が切れる。クスリをやってたり常にメンヘラってるメンバーを気にかけ、フォロー・根回しもちゃんとする。それに言い方キツいけどいつも割とまともな事言ってる。
恐らくタクミはハチの事を本当に愛していると思う(浮気はするけど)。
レイラの事はそういう対象には見られないし見ようとしてないけど、トラネスの為なら抱ける。
トラネスが売れたのもほとんどタクミのおかげですよね。トラネスのメンバーは中身ゆるふわ系ばっかりだし。
あんなにワーカーホリックなのに未来の描写でタクミが「仕事ばっかりやってきたツケ」っていうシーンが好きです。
●レイラ
美しくて病んでる歌姫。その歌声と美貌に誰もが恋をする。しかしメンヘラで誰かに依存していないと立ち上がれない。
天真爛漫な性格で人との距離感が近い。配慮は出来ない。女友達がいないタイプや。
タクミの事が昔から好きで壊れてしまった。タクミはバンド存続の為にレイラを抱いてる(と私は解釈しております)。
嫌いではないのですが、未成年であるシン相手に今でいうママ活したり、レンを振り回して事故死のきっかけを作ったりしたので思うところはあります。
レイラがこんなに不安定なのにバンドは継続しようとするから歪なんだよね。
バンド内恋愛が多すぎて本当にキツイ。
NANAは鬱々とした展開も多いですが、何年経っても読者を夢中にさせる矢沢あい先生はすごいです。
読む年齢でこんなに違う感想になるとは。また数年後読み返してどんな感想になるのか楽しみです。前回読み返したときはアニメも完走したんだよね。映画も見たいなあ。
それにしても平成初期って事を考慮してもとんでもなく喫煙シーンが多い漫画ですね。飲食しながらタバコ、風呂でもタバコ、ヤリながらタバコ・・・w
中学生もタバコ、高校生もタバコ。令和の今ではなかなか受け入れがたいレベルで喫煙シーンが多いです。
登場人物全員が非常に濃厚な人生を歩んでいますが、みんな二十歳そこそこの若者というのがミソ。青いですね。見た目は大人でも精神的に不安定だったり脆かったり。若いので納得できます。
いつか完結しないのかな。UNIQLOのUT矢沢あいコラボをみて思うのでした。
